◇本日(090926)、芝中学校の説明会が同校講堂で行われた。1階席は埋まり、2階席にも受験生と保護者であふれていた。1200名ほど参加していたようだ。模擬試験の志望者数をみるよりも、実際に集まっている様子や参加者の息吹を感じるほうが、やはり熱気が伝わってくる。まだまだ中学受験の勢いがあることにふと安心する。

◇たいへん丁寧な説明会、つまり丁寧なコミュニケーションベースの説明会だった。演者の説明を手話で伝えている方(写真上手)が準備されていたのには、最高の気配りであると感じ入った。
◇特に助川校長の話は、「手を離して受けとめるを合言葉にしています」と締めくくられ、参加者に感謝の言葉を贈った瞬間に、拍手がわいた。学校説明会の校長の話で拍手が起こるのはたいへん珍しいことだ。それほど参加者は、感動したということだろう。
◇校長は、学園の理念である「遵法自治」と「共生の精神」が日々の教育実践の中にどう生かされているのかについて丁寧に語った。この姿勢は、校長は教師1人ひとり、生徒1人ひとりの動向を知っているという程度のものではなく、共にいて彼らの息吹を身に染みて分かっているという感じだった。
◇管理者あるいは戦略家としてのリーダーというより、共鳴共振型リーダーといったほうがよく、日ごろ企業や官僚組織の中ではなかなか出会えないリーダーシップに、父親たちはハッとしたのではないか。
◇いじめや不登校についても、自分より大きな存在を論理的仮説として設定できれば、謙虚な自分という存在を感じることができ、そういう集団の中では一時的に生まれても、なくなるのだと、柔らかくしかし確信をもって語っている様子は、受験生の親としてはアハ体験だったのではないだろうか。
◇それは進路指導についても貫徹している。高3になると国公立第一志望コースと私立第一志望コースに分かれるが、私立コースの方から東京医科歯科大に進学するような生徒がいるという。
◇それは国公立コースの勉強の雰囲気が緊張感漂っているので、私立コースで自分のペースに合わせて受験勉強をしたかったからだそうである。
◇コースありきではなく、生徒1人ひとりの学びの状況に応じて、教師はバックアップしていく態勢があるということを示唆している。なんかグッとくる話だったのではないか。
◇また、生徒の発達段階に応じてカリキュラムが組まれているのにも最高の配慮が染み渡っている。芝中にとって、ディベートは大事な学習プログラムであるが、中1の段階ではスピーチが中心。中2になるとインタビューが中心。そして中3で本格的にディベートを行う。高1になると小論文。
◇自分を見つめる→他者に耳を傾ける→世界に目を向けるという生徒の成長に合わせた学習プログラムが組まれている。そしてこれは進路指導のプログラムとも連動している。
◇まさに遵法自治と共生の精神の具体的な展開がなされているではないか。そしてこの展開のエンジンが、丁寧なコミュニケーションであり、それが「手を話して受けとめる」ということなのである。
◇高い理想と安心できる教育サポート体制。芝中学の教育のクオリティは高い。改めてそう感じ入った。、

